Amazon Kindleの組版について

iPadが発売されて何かと話題になりました。AppleiBookという独自ストアで電子書籍を販売するそうです。これにより電子書籍界隈もさらに活気づいていくのではないでしょうか。
iPadとも強い結びつきのあるKindleについて書きます。

Kindleとは

そもそもKindleとはなんでしょう。少し前にこういう端末

が発売されて話題になりました。
でもこのハードウェアはKindleの一種でしかありません。

KindleとはKindle Storeで販売している電子書籍を閲覧できる端末・ソフトウェアのことです。
具体的には

があります。
物によってはKindle Storeではない場所で入手したPDF, AZW, MOBI, EPUBファイルも読めたりします。

Kindle(Kindle Store)で配信されているファイルの形式

Kindle StoreではAZWかTopazというファイルフォーマットでデータが配信されています。

AZW

AZWはMOBIという形式に高圧縮機能と独自DRM機能を付け加えたものです(注:MOBIにもDRM機能はある)。
MOBIは電子書籍のフォーマットのひとつ。フォントの埋込ができない、等幅フォントの指定ができないなどEPUBよりもさらに非力。

Topaz

2008年以降使われだした形式でフォントの埋込が可能になっています。またEPUBに準拠してるそうです。

Kindle Storeでの日本語書籍の配信

かなり厳しいようです。

  • 日本語フォントがKindleに付属していないので使用する全フォントを埋め込む必要があり・かつ日本語の字形は極めて多いので容量が増加する
  • Kindle Storeでの配信には厳しい容量制限がある
  • 日本語の細かいルールに一切対応していない(縦書、日本語禁則など)


やはりEPUBに準拠しても日本語が全然なのがネックになっています。一刻も早くEPUBに日本語処理機能を加えて欲しいですね。


参考URL
http://wiki.mobileread.com/wiki/AZW
http://wiki.mobileread.com/wiki/MOBI
http://www.asahi-net.or.jp/~ax2s-kmtn/ebook.html
http://en.wikipedia.org/wiki/Amazon_Kindle